教育・研究テーマ

 

 東日本大震災の被災地である東北地方では、地域コミュニティ の再生にあたり、災害に強く、環境に配慮したまちづくりに取り組 んでおり、再生可能エネルギーによってエネルギー自給を可能と し、電源を確保して照明や暖房を使用することを目指しています。
 再生可能エネルギーとエネルギー貯蔵、および熱の有効利用技術との組み合わせ関する最適化研究や実証試験などの推進が重要と考えます。
 科学・技術への興味・関心を持つ学生は、将来、地域企業の技術力を担い、地域活性化に貢献し、被災した地域の復旧・復興の原動力になるものと信じています。
 主な卒業研究の在室場所:
  五橋キャンパス 研究棟5階R511室(エネルギー・環境工学研究室)

再生可能エネルギーの有効活用に関する提案

 エネルギー問題や地球温暖化問題を解決するために、工学を学んでいる皆さんに「エネルギーを有効利用するアイディア」を提案してもらいます。エネルギー自立・自然共生型住環境の実現に不可欠な、太陽、風力、地熱、木質系バイオマスなどに代表されるエネルギーの有効な利用方法(例えば,冷凍,空調,給湯,調理など)の斬新なアイディアを提案します。日本機械学会の技術と社会部門が主催する大学・高専の学生を対象とした新☆エネルギーコンテストへの参加を目標とします。


模型スターリングエンジンの設計・製作

 スターリングエンジンは、熱による作動ガスの膨張・収縮によって駆動する熱機関です。その熱源は太陽熱や排熱など何でも良く、環境時代のエンジンとして注目されています。実際に模型のスターリングエンジンを設計・製作し、スターリングテクノラリーに出場して入賞することを目指します。


実用スターリングエンジンを用いた発電システム

 スターリングエンジンは、外燃機関で爆発を伴わないために静粛で、部品点数が少なく構造がシンプルで、低温熱源による発電システムとしての活用が期待されています。このような特徴を有するスターリングエンジンを用いて、身の回りにある低温熱源で駆動可能な発電システムを検討します。


潜熱エネルギー貯蔵システムに関する研究

 “潜熱エネルギー貯蔵”技術は、相変化物質が融解するときに吸収する熱を、凝固するときに再び放出される熱として利用するもので、装置のコンパクト化を図るとともに、変動の大きい工場排熱のような低温排熱利用における平準化機能を実現できます。研究では、カプセル型や既製の熱交換器を活用する方式に加えて、直接接触熱交換方式による新しい蓄熱システムの提案をします。

小形風車の研究

 発電コストが低く、環境負荷が小さく、さらに風さえ吹けば24時間発電可能となる風力発電が注目されています。 研究室では、建物間の低い高度において低風速下でも発電可能な小型風車を検討しています。

 木質バイオマス・ストーブの研究

 環境負荷の小さい木質バイオマス燃料の利用に着目し、暖房と調理を目的としたロケットストーブやウッドガスストーブの設計・製作を行い、熱工学的性能評価を行っています。加えて、ストーブから未利用のまま外気に棄てられている排熱を有効活用して発電することも検討しています。