表計算ソフトの利用


 
一般的な表計算ソフトの機能

   表計算ソフトは、金銭出納帳のような使い方ばかりでなく、理工系の設計計算や経営分析などより高度な計算ができるソフトである。また、一般ユーザーにおいては、文字情報をあつかうデータベースソフトのような使い方もされている。現在のコンピュータソフトとしては、極めて使用頻度の高いものである。

   以下に、主な機能をまとめてみる。

   ・ さまざまな関数を用いた計算および再計算が可能
   ・ 計算結果のグラフを描画できる(ただし、理工系にはむかない場合が多い)
   ・ 種々の集計・分析が容易
   ・ 文字情報のみの表作成に用いることも可
   ・ 見やすい色分けやレイアウトが可能
  

 

 ● Microsoft Excel の使用

   現在、世界中で最も普及している表計算ソフトがこのMicrosoft Excel  (MSエクセル)である。

   高機能なMSエクセルの詳細な使用法は、ソフト内のヘルプ機能を参照してほしい。

   ここでは、理工系の学生が最初に覚えることをまとめるだけとする。


 最初の計算 

    ・ 表内の最小単位である四角形をセルとよぶ。各セルには、数値・文字列・数式などが入力できる。

    ・ 表において横のならびをといい、列を識別するため、
      A、B、〜、Y、Z、AA、AB、〜、BA、〜のような文字を用いる。

    ・ 表において縦のならびをといい、行は、上から順に自然数(1〜)で表される。
 
    ・ 各セルの識別に用いる英数字  

     例えば、上図において、赤のセルは ”A1”、緑は”E3”、青は”C5”で表す。 

    ・ 数式の入力

     上の例のように、A1セルに”10”、E3セルに”20”、C5セルに”=A1+E3”と入力すると通常C5セルには、数式によって計算された値”30”が表示される。ここで、A1セルに”80”と入力すると標準の設定では、直ちにC5セルが”100”に置き換わる。


 
数式の表現方法 

   最初に”=”を書く。各セルの参照方法は、上の通りである。
    ※表現方法は数学の数式に近いが、詳細な違いは例やヘルプ機能を参照のこと。

   ・ 数式の例を以下に示す
   
   =A1+B1+C1                   : 各セルの足し算
   =A1-B1+(-C1)              : 引き算と単項のマイナス
   =((A1+B1)*C1+D1)*E1 : 括弧の使用と掛け算
   =A1/(B1+C1)              : 括弧の使用と割り算
   =A1^B1                           : A1のB1乗
   =A1*SIN(B1)                   : 正弦関数の使用


 
● 主な関数

   理工系の学生にとって重要な関数(ワークシート関数)を以下にまとめる。
         ※ A1セルなどの値を引数とした使用例

      =ABS(A1)              : 数値の絶対値
      =ATAN(A1)            : 数値のアークタンジェント
      =AVERAGE(A1:A9)  : 引数の平均(この場合A1セルからA9セルの平均)
      =COS(A1)              : 指定した角度(ラジアン単位)の余弦
      =EXP(A1)              : eを底とする数値のべき乗
      =LN(A1)                : 数値の自然対数
      =LOG(A1,B1)          : 指定した数を底とする数値の対数
      =PI()                     : 円周率π
      =POWER(A1,B1)      : 数値のべき乗
      =RAND()                : 0以上1未満の乱数
      =SIN(A1)               : 指定した角度(ラジアン単位)の正弦
      =SQRT(A1)            : 正の平方根
      =SUM(A1:A9)         : 引数の合計(この場合A1セルからA9セルまでの合計)
      =TAN(A1)              : 指定した角度(ラジアン単位)の正接
   

 
 ● 
グラフの描画

   課題

    
計算・グラフ練習用データ例

 ● 
汎用的な数値データとその取り扱い

 戻る