流れをつなぐ
Flow Network
       
   

           
                    オブジェクト指向プログラム導入した管路網解析コードの開発

 多数の流体機械が混在する複雑なプラントシミュレーションを行うには、各要素の簡素なモデル化とそれを容易に結合させるプログラム技術の開発が不可欠であります。本研究室では、燃料電池(MCFC)のガス流量分配解析を例にとってこの技術確立を試みております。
 従来の流量分配解析プログラム (非オブジェクト指向プログラム)では、通常、1つのプログラムで 1系統の管路網の解析しか行えません。このようなプログラムを2系統以上 同時に解析を行なわせるように拡張することは困難です。一方、燃料電池内のガス管路網流量分配解析 (電池性能及び熱分布などを考慮して解析する場合)においてはアノードガス(燃料ガス)とカソードガス(酸化剤ガス) の2系統の解析を同時に行う必要があります。このような問題に対してプログラムにオブジェクト指向を導入することは有効な手段といえます。
 以下の図のようにオブジェクト指向で構成された管路網を2系統用意するだけで済むのです。従来のプログラムでこれを行うには各変数を配列に拡張したりする必要があります。ただし、オブジェクト指向を導入した場合でも各系統の相互作用はプログラム中に組み込む必要があります。




図 オブジェクト指向適用の流れ

 本研究室で考えている流れのネットワークはコンピュータ解析上だけに限りません。将来的には、例えば、プラントシミュレーションを行う際に、その一部に実機を導入して(Flow Measurement and Control の部分を参照)検討するようなことも視野に入れております。


(C) 2004 Norifumi Ono Lab.      Simulation Laboratory
Tohoku Gakuin Univ.