コンピュータを用いた流れの計測・制御に関する研究
コンピュータ支援による流れの計測・制御を行うには、コンピュータで、ファンなどの流れを発生する装置を制御し、熱線流速計のような測定装置から計測データを受け取る必要があります。すなわち、制御側にはD/Aコンバータ、計測側にはA/Dコンバータが必要となります。
本研究では、コンピュータとD/A・A/Dコンバータが接続されている部分をもうひとつのコンピュータに置き換え、このコンピュータが擬似的にファンへの入力電圧に対応する風速の測定データを作り出すと、計測・制御を行うコンピュータはあたかも実際の装置が接続されているように振舞います。したがって、実際の装置を動かすことなく、ソフトウエアの開発が可能となります。これによって、安全かつ低コストで高機能なソフトウエアを開発することができます。
本研究室では、このソフトウエアをさまざまな流体機器の計測・制御に用いようと考えております。
下図は、本研究における実験装置配置の一例を示すもので、赤のラインがファンに対する入力を、緑のラインが熱線流速計からの出力を示しております。ここで、(1)のCTL[コントローラ]に接続しているラインを(1)SIM[シミュレータ]に置き換えると実機を接続することなく、ソフトウエアの開発が可能となります。
|
実験装置配置図
|
|
本研究室では、2003年度より、ルネサステクノロジ社製H8/3052F(秋月電子通商:AKI-3052)マイコンを導入して、コスト面・実際の応用面も考慮した流れの自動計測・制御システムの開発にも着手しました(下図)。
|
マイコン(DCファン回転数計測・制御用)
|
|
|