Excelでχ2検定(独立性の検定)を行う


準備

例えば、次のようなクロス表が与えられていたとする。

出典:A. Agresti, "An Introduction to Categorical Data Analysis, Second Edition", Wiley, 2007
 幸福度
あまり幸せでないけっこう幸せとても幸せ
家族の収入平均より上21159110290
平均53372221646
平均より下9424983426
1687804141362


このクロス表に対してExcelでカイ2乗検定を行う場合、準備として、観測度数 から期待度数の推定値を計算しなければならない。期待度数の推定値EijEij=fi ⋅ × f⋅ j / n から計算できる。ここで、fi ⋅は行の周辺度数、 f⋅ jは列の周辺度数、 nは総数である。 このクロス表から期待度数の推定値を計算すると、次のようになる。

期待度数の推定値
 幸福度
あまり幸せでないけっこう幸せとても幸せ
家族の収入平均より上35.77166.0888.15
平均79.68369.96196.36
平均より下52.55243.96129.49


Excelでχ2検定(独立性の検定)を行う



Excelで数式タブをクリックし、その他の関数→統計→CHISQ.TESTを選択し、
  1. 実測値範囲に観測度数の範囲を指定し、期待値範囲に期待度数の推定値の範囲を指定し、「OK」をクリックする。
  2. 自由度(行数-1)×(列数-1)のχ2分布の確率(p-値)が求められる。






自由度(行数-1)×(列数-1)のχ2分布の確率(p-値)が有意水準よりも小さければ、有意である(関係がある)と判定される。


Kazushi Neichi
Department of Business Administration, Tohoku Gakuin University.