Mac OSX(Excel:mac2011)で回帰分析を行う


1. Excelで回帰分析を行う

  1. 回帰分析を行いたいデータを含むブックを開く。
  2. StatPlus:mac LEを開く。
  3. StatPlus:mac LEのメニューバーから、「Statistics」-「Regression」- 「Linear Regression...」の順に選択する。
  4. Linear Regressionウインドウの「Dependent variables」欄の右のボタンをクリックし、被説明変数(y)のデータ範囲を指定する。続いて、「Independent variables」欄の右のボタンをクリックし、説明変数(x)のデータ範囲を指 定する(下図参照)。もし、データの最初のセルをラベルとして使用する場合は、 「Labels in first row」にチェックを入れる。

  5. 「Advanced Options」をクリックすると、下図のウインドウにが表示され る。ここで、残差のプロットやデータと直線のプロットを表示することを設 定できる。設定したい項目にチェックを入れたら、「OK」をクリックする。

  6. 「Preferences」をクリックすると、下図のウインドウにが表示される。ここで、Statisticsの「Alpha value (for confidence interval)」で有意水準γを設定できる(デフォルトでは有意水準は2%に設定されている。)。設定したら、「OK」をクリックする。

  7. Linear Regressionウインドウの「OK」をクリックすると、図のような新規ウインドウに結果が表示される。

  8. ここで、「Coefficients」の上側のInterceptが切片 αの推定値、下側のBが回帰係数βの推定値に相当する。これから、y=α+βxという回帰直線の式を求めることができる。

2. 係数の区間推定

  1. StatPlus:mac LEで回帰分析を行う。
  2. 回帰分析の結果の表示において、Intercept、Bの値 の表示の「Coefficients」、「Standard Error」のとなりの数値 「LCL」、「UCL」の数値が信頼区間の数値に相当する。ここで、信頼係数(1-γ)はPreferencesで設定した有意水準γが使用される(デフォルトでは有意水準は2%に設定されている。)。

3. 誤差項の分散σ2の区間推定

残差変動(残差二乗和 Σni=1e2i )の値を信 頼係数(1-γ)にしたがって求めた χ2n-2(1-γ/2) χ2n-2(γ/2)の値で割れば、 σ2の信頼区間を求めることができる。ここで、nは 観測数である。
  1. StatPlus:mac LEで回帰分析を行う。
  2. 残差変動はANOVAの「Residual」と「SS」の交わるところに表示された数値である。
  3. 信頼係数(1-γ)にしたがって、 χ2n-2(1-γ/2) χ2n-2(γ/2)の値を計算する。
  4. σ2の信頼区間は、
    残差変動 / χ2n-2(γ/2) σ2 ≦ 残差変動 / χ2n-2(1-γ/2)
    である。

4. 回帰モデルの検定

  1. StatPlus:mac LEで回帰分析を行う。
  2. β=0、すなわち、説明変数xは被説明変数Yに影響を与えない。」という帰無仮説を設定する。
  3. β≠0、すなわち、説明変数xは被説明変数Yに影響を与える」という対立仮説を設定し、両側検定を行う。
  4. StatPlus:mac LEの回帰分析では、Intercept、Bの値 の表示の「Coefficients」、「Standard Error」、「LCL」、「UCL」、 「t Stat」、「p-level」のとなりの「H0(?%) rejected?」のところに設定 した有意水準で、帰無仮説を棄却するかどうかが表示される(図の場合は、 有意水準5%で、「Yes」となっているので、帰無仮説は棄却される。)。ここ で、有意水準γは、Preferencesで設定した値である(デフォルトで は有意水準は2%に設定されている。)。



Kazushi Neichi
Department of Business Administration, Tohoku Gakuin University.