はじめに

 
 ● VBAとは

   Visual Basic for Application の略で、マイクロソフト社が自社アプリケーションのために開発したプログラミング言語を示す。具体的には、Microsoft Excel、Microsoft Word、Microsoft Accessなどに搭載されており、一般に決まりきった一定の手順を自動的にコンピュータに行わせるマクロ機能として用いられる(この場合、マクロ記述言語という)。VBAは、Basic言語を基にしているが、オブジェクト指向の概念も取り入れており、単なるマクロ機能を越えた高度な処理も行わせることができる。
    


 ● VBAを使う意義

   本講義では、主に Microsoft Excel (以下、Excel)に搭載されたVBAをあつかう。広く知られているように Excel は表計算ソフトであり、豊富な関数および処理機能を備えている。したがって、一般的なユーザーは、VBAを使用しなくても高度な計算や分析を行うことができる。しかし、コンピュータプログラムに慣れた人にとっては、同じ結果を得るにしてもVBAを用いたほうが直感的に理解しやすい場合が多い。また、他の目的(場所)で作成されたプログラムソースに修正を加えて(移植して)組み込むことも容易である。
   このような観点から、頻繁に(比較的簡単な)数値計算や設計を行うエンジニアは、VBAを学んでおくと便利である。本講義では、繰り返し計算などVBAならではのプログラムについて解説していきたいと考えている。


  最初の注意事項

   (0) Excelのバージョンについて

      大抵のプログラムは、Excel95以降で使用可能なはずである。   
      ただし、検証は、Excel2000以降で行う。

   (1) VBAを使用する前に

      Excel の主要な(一般的な)操作ができることを前提する。

   (2) VBAを使用するには

      VBAは、非常に高度な操作を可能としているため、悪意のある者に悪用される場合がある。
      したがって、入手先が信頼できない場合、それを実行してはいけない。
      この講義でVBAを使用するには、
         ○ ツール → マクロ → セキュリティ にて セキュリティレベルを”中”に変更
      を行う必要がある(最初から、”中”に設定されている場合もある)。
          

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