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共同研究事例

MEMS技術による薄膜ピラニ真空センサの共同開発

 電子工学科の木村研究室では、半導体基板を立体加工して、宙に浮いた薄膜にマイクロヒータと温度センサとを搭載した各種のセンサを開発してきている。これはMEMS(micro-electro-mechanical system)という技術で、従来の各部品を調達して組み上げるものではなく、フォトファブリケーションにより立体加工することで一気にセンサデバイスが形成される。平成17年から18年度にかけて仙台地域知的クラスター創成事業の「熱分析マイクロセンサとパッケージングの開発研究」の中で、薄膜ピラニ真空センサの開発に関して、(株)メムス・コアと共同研究を行った。開発した薄膜ピラニ真空センサの特長は、小型化が可能なことであり、それに伴い高速応答が可能で、大量生産性があり、さらに高感度化が達成されたことにある。従来のピラニ真空計は、1気圧(105Pa)から10-1Paの真空計測範囲であるが、本開発の薄膜ピラニ真空センサは、10-3Paまで計測可能で、従来のほぼ2桁広範囲の真空計測が可能になった。(株)メムス・コアでは、更に制御回路設計などをするアーズ社と共に、製品化した。