設備紹介

超伝導量子干渉磁束計(SQUID)

 磁気特性を評価するシステムとしては、超伝導量子干渉素子(SQUID)方式、試料振動型磁束計(VSM)方式、磁気天秤方式があり、VSM方式、磁気天秤方式はSQUID方式と比較して感度が100~10,000倍ほど低く、10-8emuの感度を有する測定を行うためには、SQUID方式をおいて他にはない。また低温での温度制御の精度はSQUIDが一番高い。本装置は、温度を極低温から常温程度の範囲で制御し、さらに磁場をゼロ磁場から最大70kOeもの強磁場の範囲で制御を行い、磁気モ-メントを超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いて、超高感度(10-8 emu)に測定する装置である。得られた磁気モーメントより、様々な物質の物理特性を解明でき、新素材の開発・研究に利用できる。


 

形式

MPMS-XL7minHO(カンタム・デザイン(株)社製)

仕様および性能

  1. 測定感度:1.0x10-8 emu
  2. 温度範囲:1.9K~400K
  3. 発生磁場:最大±7 Tesla(70kOe)
  4. スイープレート:0.025-10K/min
  5. 寒剤:ヘリウム再凝縮器により圧縮ヘリウムガスより供給
  6. 制御:コンピューターにより全自動制御