設備紹介

走査型プローブ顕微鏡 磁気力顕微鏡

 一般にカンチレバーを用いて試料表面の観察を行う装置を総称して走査型プローブ顕微鏡(SPM: Scanning Probe Microscope)と呼ぶ。先端が鋭利な針を用いて物質の表面の観察を行うが、その針はカンチレバー(探針)呼ばれる板バネの先端付近に取り付けられている。磁気力顕微鏡(MFM: Magnetic Force Microscope)では、そのカンチレバーに磁性材料がコーティングされた探針を用いる。その探針で試料表面をなぞるように走査することで試料表面の形状と磁気状態を同時に観察することが可能である。磁性コートして磁化された探針は微小な棒磁石と同じになるため、試料表面と磁気的相互作用が生じる。その磁性探針先端の極性と磁性体表面の極性が同じ場合は斥力、異なる場合には引力が作用し、カンチレバーを振動させた状態で、観察する磁性体表面と探針間にこのような磁気的な力が働くと、カンチレバーの振動に位相差が生じ、これを検出することにより磁気的引力、斥力を検出することが可能になる。このような方法で磁性体表面の磁気像を観察する。


 MFMは高分解能でハードディスクの磁気記録ビットの観察や、電子ビーム描画装置により作製された微細な磁性パターンの磁区構造の研究を行うことができる。ノンコンタクトモードで形状像測定を行うため、試料表面が軟らかな試料でも安定した測定が可能である。また、本装置は磁場を印加しながらの測定が可能であり、磁性体の磁区構造が磁場印加によりどのように変化するのか詳細な観察が可能である。

形式

SPA-400+E-sweep((株)SIIナノテクノロジー社製)

仕様および性能

  1. 検出系:低コヒーレント型光てこ方式、4分割変位検出系
  2. 分解能:原子分解能
  3. 試料サイズ:20mmφ、厚さ10mm対応
  4. 試料移動機構:X-Yステージ(5mm)
  5. 走査範囲:15µm□/1.5µmH対応
  6. 機能:MFM(磁気力), AFM(コンタクト), FFM(摩擦),  DFM(ノンコンタクト), PM(位相)
  7. 最大印加磁場:±6kOe(垂直方向)